
ダムなどを利用して電気をつくる水力発電。発電設備(プラント)を長く安全に使うためには、保守と点検が欠かせません。どんなことを行うのか、日立三菱水力に聞いてみました。
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定期的な点検を行い、傷んだところを修理・交換してプラントの状態を良好に保っているんだよ
水力発電のプラントは、50年以上使用できると言われています。それほど長期間稼働するためには、定期的に点検を行い、部品などの手入れや修理・交換をする保守作業が欠かせません。適切な点検や保守作業をしないと、急に設備が壊れて電気の供給が止まってしまうおそれがあります。どんな部分をどのように点検・修理するのでしょうか。
点検や修理が必要な主要設備はここ!

発電機
回転することで電気をつくる発電機は温度や遠心力の影響を受け、劣化することがあります。

水車
ダムの水を受けて回転する水車は、水に含まれる土砂などにより、削られることがあります。

急な故障で電気の供給が止まることを防ぐんじゃな!

点検や修理・交換はどんなふうに行われている?
点検は、普段の運転状態を監視して、異常がないかどうかを確認するほか、数年に一度は機器を分解し、部品の状態を確認しています。また、設備の監視や点検で、部品があとどのくらい持つか見通しを立て、故障する前に修理したり交換したりもしています。水車や発電機の精密な部品は工場に送って修理します。

発電機

修理前の回転子

回転子の部品の分解

修理後の回転子の部品組立

修理後の回転子
水車
主軸

部品交換前の主軸


部品交換後の主軸
ランナ

修理前のランナ


修理後のランナ
機器そのものを入れ替えることもあるよ
部品の交換や修理などを行う保守のほかに、機器そのものを入れ替え、性能を向上させることもあります。
発電機の改造例

改造前の回転子


改造後の回転子
古くなった製品を新しくする際に、設計を変更して性能を向上させることもあります。写真は、一定の速度で回る発電機回転子の速度を変えられるようにする性能向上(可変速化)を行った例です。
水車の改造例

もともとついていたランナ


新たにつけた前進翼のランナ
最新技術を駆使して設計された「前進翼ランナ」に入れ替えています。羽根の向きに特徴があり、ランナを通る水の流れを均一でなめらかにして出力を上げ、振動や騒音を抑えます。
社会を支える仕事にたずさわれる喜びがあります
日立三菱水力株式会社
蔦谷和馬さん(左)、澤山拓哉さん(右)
(蔦谷さん)工場で新しい製品を作ったり、発電所を点検し、工場に戻された製品の修理作業の手順や、必要な工具を考えたりする仕事をしています。点検で戻された製品は発電所ごとに損傷の程度が違うため、最適な修理方法を考えるのに苦労しますが、修理した製品がまた発電所で運転を再開したときには達成感があります。
(澤山さん)水力発電プラントを長く安全に使うため、お客様の要望をふまえながら、ものづくり企業としての経験や設備の状態をもとに、保守作業の内容を提案します。将来のトラブルを防ぎ、発電所が安全に運転される状態を保てる提案に努めています。社会を支える仕事にたずさわれる喜びがあります。
最適な修理方法を考えるのに苦労します
