
わたしたちが空港で乗る「旅客機」には、お客さん用の窓が並んでついていますね。では、〝窓のついていない飛行機〞とはいったい何なのか? 成田空港に聞きました。
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貨物だけを専用で運ぶ「貨物機」だよ。
成田空港は日本一の貿易港! だから貨物機の発着が多いんだ。
空港は、たくさんの人々が飛行機に乗って行き来する施設です。その裏側で「貨物」もたくさん行き来しています。貨物の輸送には専用の航空機「貨物機」が大活躍しています。貨物専用なので、お客さん用の窓はついていません。

▲貨物機の先端が大きく持ち上がり、ここから貨物の出し入れができる

▲成田空港には世界中からの輸入貨物が集まり、
日本からの輸出貨物もたくさん出ていく
空港は人だけじゃなくて貨物もたくさん行き来しているんだね!

成田空港は航空貨物取扱量で日本一なんだって!

短時間で輸送できるのが航空貨物のメリット!
航空輸送は輸送時間の短さが最大の特徴です。できるだけ早く輸送したい品目(生鮮食品、医薬品、切り花などの季節もの)や、小さくて高額な品目(半導体や電子機器)、珍しいものとしては、パンダやゾウなどの動物、レーシングカー、ヘリコプターなどが運ばれます。


▲輸入品目をチェックする空港職員

航空貨物の輸入&輸出の流れを見てみよう!
成田空港で航空貨物がどのように取り扱われているのか、仕事の流れを紹介します。
輸入

海外から
取卸

貨物機から貨物を出す
搬入

仕分け

輸入上屋(貨物を取り扱う建物)へ運んで仕分ける
税関へ輸入申告
審査(検査)

税関での審査(検査)
税関の許可

搬出
輸出

搬入
税関へ輸出申告
税関の審査(検査)
税関の許可
ビルドアップ

保管

輸出上屋で貨物を取りまとめて、保管しておく
搬送・積み込み

貨物機へ貨物を運んで積み込む

海外へ
成田空港は「航空貨物取扱量」&「貿易額」日本一!
全国の航空貨物のうち、成田空港での取扱量は全体の54.4%(2024年)で、取扱量・取扱額ともに日本一です。また、全国の港や空港での貨物の貿易額(輸入額・輸出額の合計)のうち、成田空港は36兆8331億円(2024年)で、こちらも日本一です。
全国の国際航空貨物の取扱量

全国の港・空港での貿易額

成田空港の輸出入額品目ランキング

各グラフと表の出典:財務省貿易統計(2024年)
成田空港の輸入品は「医薬品」「通信機」、輸出品は「半導体」「光学機器」が多いんだポン!

成田空港は日本最大の貿易拠点。
今後も日本の貿易を支えていきます!
成田国際空港株式会社 貨物営業部 上西由夏さん
成田空港は旅客だけではなく、たくさんの貨物が輸出入される、日本と世界をつなぐ大きな貿易拠点です。みなさんが普段使っているものも、貨物機に乗って成田空港から届いたものかもしれません。今後も日本と世界をつなぐ日本の空の玄関口として、航空貨物に関わるたくさんの関係会社と一緒に、日本の貿易を支えていきます! 成田空港を利用する機会があったら、貨物機に運ばれる貨物や、貨物機の姿にも注目してみてくださいね。
成田空港が日本一の貿易港だと覚えてくださいね。
