卓球のボールって、１秒間に150回転以上しているってホント？
おしごと年鑑
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2023年度
3mほどの卓球台で繰り広げられる白熱の競技、卓球。選手たちが使用する用具には、たくさんの技術が詰まっています。卓球用品の総合メーカーであるタマスに用具の秘密について教えてもらいました。
※「バタフライ（BUTTERFLY）」はタマスが製造・販売する卓球用品のブランド名です。
- 卓球用品をつくる仕事
- 技術研究の仕事
- スポーツ選手を支える仕事
ホントです。
トップ選手のドライブ（強打）は、150回転以上します。
選手の主な戦型を比べてみよう！
世界トップレベルの選手が打つボールは1秒間に150回転以上し、時速90㎞以上にもなる。選手によってどんな技術が得意かはいろいろ。球が速ければ勝つとは限らない。子どもでも打つタイミングの早さを生かして大人に勝ったり、守備が得意な選手がとにかくボールを打ち返して勝ったりと、選手それぞれが得意なことを生かした戦型で戦うことも卓球の魅力なんだ。
攻撃型
ボールに強い上回転をかける「ドライブ」やボールをたたくようにして打つ「スマッシュ」などの強打を多用して攻撃中心に戦うスタイル
守備型
台上のボールを下回転で返す「ツッツキ」や、台から距離を取り相手の攻撃に強い下回転をかける「カット」で守備を中心に戦うスタイル
戦型によるラケットとラバーの選び方とは？
選手の戦い方や高いレベルの技術には秘密が隠されている。そのひとつがラケットとラバー。卓球に使う用具の中でも、ラケットとラバーは選手にとって、ひときわ大事なもの。バタフライの用具は世界大会に出る選手の半数ほどが選ぶくらい人気なんだ。
ラケットとラバーから選手それぞれの戦型が予測できるんだ！
▶︎ 水谷隼選手。東京五輪金メダリスト（卓球混合ダブルス）
攻撃用ラケット
木材だけでなく、特殊な素材を挟み込むことで、ドライブやスマッシュなどの攻撃に威力が出るように作られています。
守備用ラケット
ブレードサイズが大きめで主にカットを得意とする守備型の選手が使っています。相手の攻撃を返しやすいように、弾みを抑えて作られています。
ラケットの材質は85%以上が天然の木なんだポン。
裏ラバー
表面が平らなのが裏ラバー。回転がかけやすく、威力のあるボールを打てるなど、ほとんどの選手がこの裏ラバーを使用しています。
表ラバー
表面がツブツブしていて、ボールと接する面積が少ない。球離れが早く相手の回転の影響を受けにくいのが特徴。スピード感のあるボールを打てます。
1日に何時間も練習するプロ選手は数日から1週間ほどでラバーを貼り替えるそうじゃ!
新しい用具はどうやって開発しているの？
選手にとって大事なラケットとラバーだからこそ、バタフライでは選手の声を用具開発に生かしている。その他にも、選手の打球スピードやスピンなどの数値を測ったり、用具1つひとつの特性を測定したりして、いろいろな角度からラケットとラバーを研究し続けているんだ。
▲ トップ選手たちの打球をハイスピードカメラで解析。打球を数値に置き換えることで、ボールの威力を競う企画「威力王！」
選手の願いを超える製品づくり
株式会社タマス 研究開発部長
土屋祐一さん
バタフライのラケットとラバーにはたくさんの種類がありますが、1つひとつ仕様が異なっています。それは、「こんな製品があったらいいな」という選手の願いを製品に反映したいという思いからです。またそれだけにとどまらず、選手の要望を上回る製品を生み出すべく、妥協することなく研究開発に取り組んでいます。私たち社員も卓球をすることや観ることが大好きです。この「卓球が好き」という気持ちで、同じように卓球が好きなお客様がワクワクするような製品を生み出し、卓球を通じて世界をもっと幸せにすることができればと考えています。
製品完成まで100種類以上の試作を重ね、10年以上かかることもあります!
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