農協職員 のしごと

2026.10.09 紹介します○○のしごと
農協職員の菅原さん
「カボスへの愛は誰にも負けません。産地と生産者のためにできることをこれからも探り続けます」と菅原さん(写真はJA全農おおいた提供)
農協職員の菅原さん

菅原大樹さん

JA全農おおいた 営農開発部 直販開発課

農作物の生産や販売をサポート

農産物がうまく育たずに困っている生産者を助けたり、効率的に売れるようにまとめて市場に届けたりするのが、農業協同組合(農協)職員の仕事です。

菅原さんは地元の農産物を買ってくれる人を探し、さまざまな会社や店などに出かけます。特に力を入れている農産物は大分県特産のかんきつ類、カボスです。さわやかな香りとすっきりとした酸味が特徴で、全国の生産量の9割以上を大分県が占めています。

カボスの旬は夏です。暑い時期に一つひとつ手作業でつみ取ります。ただ、生産者が高齢になり、人手が足りなくなってきています。カボス生産者たちでつくるJA全農おおいたかぼす部会のメンバーは2020年には約600人でしたが、現在は半分ほどに減っています。

近年は一番たくさん実がなる時にすべてのカボスを取りきれない生産者が増えてきたそうです。しかし、実を木に残したままにしておくと、木に負担がかかり、次の年の収穫量が減ってしまいます。

残された実は秋から冬になると黄色く完熟します。完熟した実はやわらかくいたみやすいことなどから売られずに捨てられてしまうことも多いといいます。

収穫の手伝いや商品の開発も

解決に向けて、菅原さんたちは主に二つの取り組みを続けています。一つは毎年一番たくさん実がなる時に収穫を手伝うこと。JA全農おおいたのメンバーが中心となってサポートしています。

もう一つは完熟したカボスを使った商品の開発です。完熟したカボスは旬のものよりあまく、酸味がまろやか。加工品になれば全国の消費者に届けやすくなります。

菅原さんは食品メーカーなどに出向き、完熟したカボスの特徴や強みをアピールするなど、こつこつと営業活動を続けてきました。そうした努力が実を結び、ジュースやグミ、ドライフルーツなどさまざまな商品を企業といっしょに開発することに成功しています。生産者の収入の増加につながっているそうです。

あゆみ

1976年
大分県生まれ
小学校時代
父親のすすめで地元の少年野球チームに入団。ピッチャーとして活躍した
中学・高校時代
野球部に入り、ポジションはキャッチャー。中学生の途中までは地元のクラブチームにも入った。野球に明け暮れる毎日だった。夏の甲子園がかかった高校3年生の県大会でベスト8に進出した
大学時代
福岡工業大学に進学し、硬式野球部に入った。プロか実業団に入ることを目標に、きびしい練習にたえる
1999年
大分県経済農業協同組合連合会(現在のJA全農おおいた)に入会。一方、軟式野球部にも入部した。ふだんの仕事と両立しながらオール大分として国民体育大会に何度も出場した

思い出の仕事

2018年、JA全農の飲食店舗「カフェ&ダイニングみのりみのるアミュプラザおおいた」の開業を担当。何を提供するかを考えたり、関係者と話し合ったりしながら、どういう店にするかを一から決めていきました。

加工品など一部をのぞいて国産の農畜産物を100%使っているので、大分県内の生産者に協力してもらいながら原料をそろえていきました。取引先とやりとりする力もこの仕事で身につきました。

おしごとあるある

カボスを知ってもらうために営業に行きますが、ほとんどの人から「カボスを使ったことがない」という言葉が返ってきます。私にとってはあるあるの言葉です。

でも、この言葉を耳にすると心の中で「大チャンス!!」と唱えます。使ったことがない人が多いということは、まだまだ私にはやれることがたくさんあるということ。そう実感できる瞬間です。この言葉を聞くと、余計にパワーがわいてきます。

必要なものは?

カボスの飲料「かぼすのチカラ」と、カボスのフィギュアなど。カボスの大きさや色、味を知ってもらうためにいつも持ち歩いています。

カボスのドリンク

2026.7. 6付 朝日小学生新聞
構成・浴野朝香

毎週月曜連載中の「教えて!〇〇のしごと」から記事を転載しています。
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