
エスカレーターは、上下の移動を楽にしてくれる乗り物。実は便利なだけでなく、誰もが安全に利用できるための工夫や〝ヒミツ〞もたくさんあるんだって。日立ビルシステムに話を聞いたよ。
- エスカレーターの仕事
- ビル設備に関する仕事
- 人の安全を守る仕事
例えば「ラッピング」! 正しい乗り方を教えながら、かわいいイラストで楽しませてくれるよ。
どんなラッピングがあるのかな?
エスカレーターには、利用者にマナーを伝えたり、楽しませたりするためのいろんなラッピングが施されているよ。それぞれの役割をみてみよう。

1
ハンドレール(手すり)
楽しいイラストでハンドレールにつかまるように促して、転倒を防ぐよ。汚れなどを除去して、抗菌・抗ウイルス作用のある「ハンドレールコーティング」を施すことも。衛生的にも安心だね。

2
カバープレート
乗る前に注意を呼びかけ、エスカレーターの運転方向を示したりするよ。

3
欄干パネル
建物やイベントの案内などを載せることも。透明ガラスのままにしておかないことで、盗撮などの防犯目隠しの役割も果たすよ。

4
ステップ・ライザー
ステップに立ち位置を示すイラストや、ライザー(ステップとステップの間)にマナーを守るためのメッセージを載せたりするよ。

5
内デッキカバー
じっと見続けていたくなるようなイラストで、歩かず立ち止まって乗るように促すよ。


いろんな種類のラッピングがあるポン!

事故やケガを防ぐエスカレーターに乗る時のマナー
エスカレーターに乗る時のマナー

ハンドレール(手すり)につかまる

黄色い線の内側に立つ

歩かない
左右どちらかのハンドレールにつかまり、歩かないのがエスカレーターのマナー。エスカレーター事故の原因の大半は、マナー違反(下のグラフの乗り方不良)。みんながマナーを守れば、事故やケガを大きく減らせるんだ。埼玉県では2021年10月から、愛知県名古屋市では2023年10月から、エスカレーターに立ち止まって乗るように義務づける条例も施行されたよ。
事故の半分以上がマナー違反が原因!

出典:一般社団法人日本エレベーター協会
「エスカレーターにおける利用者災害の調査報告(第9回)」
さらに安全に使えるようにエスカレーターも日々進化している!
もっと安全・安心に利用できるように、日立ビルシステムはいろんな工夫によってエスカレーターの機能を進化させているよ。
エスカレーターを歩いて利用する人を減らすための進化
歩く人が減らない理由のひとつは「片側乗り」

利用者が左右どちらかに偏って乗ると、片側にスペースが空く。そうすると、空いた側を歩く利用者が出てくるんだ。

LED(エルイーディー)サインで、
2列で乗るように促すエスカレーターが誕生!
2列で乗る時の立ち位置をLEDで示したり、ステップの段差をLEDで強調して立ち止まって乗るよう促したりするエスカレーターが登場したよ。大阪・関西万博(2025年開催)の会場最寄り駅の夢洲駅に設置されているんだ。

緊急停止時の安全確保の進化
異常を検知すると安全装置が作動して緊急停止。
利用者の安全を守るよ

異常を検知すると安全装置が作動して緊急停止するよ。その時の衝撃が、逆に転落や転倒のリスクにつながることもあるんだ。

ゆるやかに止まる「ソフトストップ機能」が、
一歩先の安全を届けるよ

緊急停止の時、ゆるやかに止まって衝撃を抑える「ソフトストップ機能」で、もしもの時の安全性をさらに高めるよ。
便利な乗り物をみんなが安心して使えるように
株式会社日立ビルシステム
ブランドコミュニケーション本部広報部 小泉 佳一郎さん
日々、多くの人々を運ぶエスカレーター。いつからか、急いでいる人が歩けるように、片側を空ける習慣が各地で根付いてしまいました。しかし、エスカレーターは本来、立ち止まって乗ることを想定して作られています。
エスカレーターのステップは階段よりも一段一段が高く幅も狭いので、歩くとつまずいたり、他の利用者とぶつかったりする危険があります。「自分は大丈夫」と思っても、歩くことで、障がいなどで左右どちらかのハンドレールしかつかめない人や高齢者などの安全な利用を妨げたり、「怖い」と感じさせたりすることもあるのです。
みんなが安全に安心して移動するために、エスカレータ—は左右どちらかの手すりにつかまり、黄色い線の内側に立って、歩かずに利用してください。
詳しくはウェブサイトをみてね。
