
病気になると、病院で薬をもらいます。病気を治してくれる薬ってすごいですね。いっぱい勉強すれば、いつか私たちも薬を作れるようになるのか、日本製薬工業協会に教えてもらいました。
- 新薬の研究開発の仕事
- 医療に関する仕事
- 健康を守る仕事
もちろん作れるよ! 新しい薬の作り方は人の知恵と情熱とともに進化し続けていて、いまでは生成AI(エーアイ)も活用され始めているんだ。
新薬を開発する方法もさらに進化!
日本には、治療法が確立していない約350種類の「難病」があり、患者数が少ない病気「希少疾患」は世界で7000以上※あります。
※出典:2024年11月製薬協「希少疾患における医療従事者の困りごとに関する調査」
さまざまな病気に立ち向かうために、薬の見つけ方や作り方はさらに進化しています。その中心にあるのが、多様なモダリティ(新薬を開発する方法や技術)です。これまで薬の開発は「低分子医薬品」という化学合成で大量生産できるものに頼ってきましたが、今はさまざまな方法で生み出されています。生成AI(人工知能)を創薬に生かす取り組みも始まっています。
多様な「モダリティ」の例
抗体医薬
(こうたいいやく)

「抗体」という免疫の働きをするたんぱく質を使った医薬
核酸医薬
(かくさんいやく)

「核酸(かくさん)」という遺伝子情報に関わる物質を使った医薬
遺伝子治療
(いでんしちりょう)

病気の原因となる遺伝的な問題を修正する治療法
m RNAワクチン
(メッセンジャーアールエヌエーワクチン)

ウイルスの遺伝子情報の一部を使って作るワクチン
細胞治療
(さいぼうちりょう)

患者さん自身の細胞を強くして体に戻す治療法
くすりの
ニュース
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iPS(アイピーエス)細胞 世界初の実用化へ
皮膚や血液から体のあらゆる組織になれる「iPS細胞」。2026年3月、iPS細胞を使った心臓病などの治療のための再生医療製品が、条件・期限付きで承認されました。日本の研究者・企業が開発したiPS製品が、世界で初めて実用化される見通しで、今後も薬の開発や治療が進むと期待されています。iPS細胞は2006年に京都大学の山中伸弥教授が作製に成功しました。それから20年。効果や安全性の確認を経て、実際に治療で使われるまでに、こんなにも長い時間がかかるのですね。

▲ 京都大学の山中伸弥教授。 2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞
©朝日新聞社
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AIで薬の開発が
一気にスピードアップ!
これまで治療薬がなかった病気や、症状を抑えることしかできなかった病気を治すため、新しい薬の開発が進められています。その挑戦を支えるのがAIです。これまで人間がしてきた、薬の候補選びや効果・安全性の予測、病気の進行の分析をAIが支援することで、研究の効率が大幅に向上します。AIの力で、創薬が一気に加速し、新たな医療の発展につながると期待されます。

新薬ができるまでの長い道のり
新薬の研究開発は、大きく分けて、「基礎研究」「非臨床試験」「治験」「承認と発売」の4つの段階に分かれます。 新薬ができるまでには、9〜16年という年月と多額の費用がかかり、飲み薬などの場合、成功確率はおよそ3万2000分の1とも言われます。それはまさに、脱落者が続出する難所だらけで、ごく限られた挑戦者だけが山頂にたどりつける最高峰への登山のようなもの。小さな1粒には、たくさんの時間と費用、研究者たちの努力が詰まっているのです。

基礎研究
病気の原因や、新しい薬のもとになる物質を研究するよ
非臨床試験
本当に効果があるか、危険性がないかなど、細胞などを使って実験するよ
治験
患者さんに協力してもらって、人への効果や安全性を確認するよ
承認と発売
安全性や品質が認められたら、国に申請して薬として認めてもらうよ
長い期間に多くの人の努力と挑戦を積み重ねて、新薬はできているポン。

「まだ見ぬ治療を、未来のあたりまえに。」
※このキャッチフレーズは、中高生が考えた言葉で、2025年度「宣伝会議賞 中高生部門」に応募された作品です。
日本製薬工業協会 会長
宮柱 明日香さん
新しい薬は、長い年月と数えきれないほどの挑戦の積み重ねから生まれます。その挑戦は、やがて人の命を守り、毎日のくらしを支える力になります。
まだ世の中にない治療を形にし、世界中の患者さんへ一日でも早く届けるために製薬業界は、データ、デジタル、AIをはじめとする最先端の科学技術を活かし、日々、新しい薬の研究開発を続けています。次の挑戦者は、もしかしたら、あなたかもしれません。このワクワクする仕事の世界で、いつか一緒に未来をつくれる日を楽しみにしています。
