株って何? もうかるの?

2019.12.26 おしごとBOOK

しごとについての質問

「株って何ですか? 持っているともうかるの?」(11歳・女子)

土井英司(どいえいじ)さん

アマゾンの日本サイト立ち上げにも参画した本の目利き。書評家。出版コンサルティング会社・エリエス・ブック・コンサルティング社長。世界で1100万部を突破した『人生がときめく片づけの魔法』のプロデューサーでもある。

出した分に応じてお金が受け取れる、こともあるのが「株」


『「株」「投資信託」「外貨預金」がわかる基礎の基礎講座』

編者:細野真宏 マネー経済プロジェクトチーム

出版社:講談社

価格:1300円(税別)

人間は基本、働いてお金を稼ぐべきだけれど、人生100年時代になったら、「働けないけどお金は必要」な事態に見舞われる。そんな時のために、「誰かに働いてもらう」しくみが必要だよね。それが株なんだ。


『「株」「投資信託」「外貨預金」がわかる基礎の基礎講座』の著者であり、日本一わかりやすい数学の教科書を書くことで知られる細野真宏さんの言葉で言うと、<「もし会社が儲(もう)かったら、儲けた分だけ分け前をあげるので、お金を出してください。」とお金を出してくれる人を募集する>。これが株のしくみだ。


株というのは、お金を出してくれた人に、お金を出してくれた証拠として渡す「株券」のこと。これを持っていれば、出した分に応じてお金が受け取れる。もちろん損することもあるけれど、優秀な人に経営してもらうことで、一生働かずに食っていくことだってできる。お金持ちを目指す人のなかには、この株を買うために一生懸命貯蓄している人だっているんだ。

株を増やしたり、自分の会社を持てば「資産」は増えるよ


『改訂版 金持ち父さん貧乏父さん ―アメリカのお金持ちが教えてくれるお金の哲学』

著者:ロバート・キヨサキ

訳:白根美保子

出版社:筑摩書房

価格:1600円(税別)

貯金だけをしている人は、もしかしたらそんなにお金持ちではないかもしれない。アメリカのベストセラー『金持ち父さん貧乏父さん』を書いたロバート・キヨサキが教えるように、お金持ちはお金を、お金を生む「資産」に変えているものだからだ。


資産というのは、<私のポケットにお金を入れてくれる>もので、反対に負債(借金)というのは、<私のポケットからお金をとっていく>もの。毎日卵を産むニワトリは、明らかに「資産」だ。もし、「資産」だと思って30年の借金をして(住宅ローン)自宅を買っても、それは資産の皮を被った「負債」かもしれない。


みなさんが将来、お金をためて株を買えば、みなさんは部分的にでも「会社を持っているお金持ち」になる。やがて株を増やしたり、自分の会社を持つことになれば、みなさんの資産はどんどん増えて、そこから生まれるお金も増えるに違いない。お金持ちになるには、タネ銭を貯める「忍耐強さ」と、資産を買う「勇気」が必要だということだね。