今、日本中の「社長」にして欲しいこととは?

2019.09.30 おしごとBOOK

しごとについての質問

「社員が一生懸命働いている間、社長って、毎日何をしているの?」(12歳・男子)

土井英司(どいえいじ)さん

アマゾンの日本サイト立ち上げにも参画した本の目利き。書評家。出版コンサルティング会社・エリエス・ブック・コンサルティング社長。世界で1100万部を突破した『人生がときめく片づけの魔法』のプロデューサーでもある。

変化する状況を見極めることと、「夢を見ること」が社長の仕事です



『アップルを創った怪物 もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝』 著者:スティーブ・ウォズニアック 訳:井口耕二

『アップルを創った怪物 もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝』

著者:スティーブ・ウォズニアック 

訳:井口耕二 

出版社:ダイヤモンド社

価格:2000円(税別)

「仕事=手を動かすこと」と考えがちですが、経営で大事なのは、みんなが頑張ったらきちんと結果が出る(=利益が出て満足いくお給料が払える)ことです。今の日本が苦しいのは、みんなが古いやり方にしがみつき、もうからないことを一生懸命やっているからです。
要するに、社長の仕事は、「新たな海に出て○○魚を捕る!」と決めること(ビジョン)、「どうやって捕るか?」を考えること(戦略)、「捕るための船や道具を決め、部下が使いこなせるように訓練する」こと(戦術)です。
海の状況は刻一刻と変わり、敵も現れるため、社長は常に状況を見ていなくてはいけません。部下のやる気も変わります。急に漁獲量が減ったら、要注意です。すべてがうまくいっているか、誰よりも上から俯瞰(ふかん)した目線で見る必要があるのです。

でも、ビジネスを始める段階で社長に一番求められるのは、じつは「夢を見ること」です。「こんな社会が実現したらいいなあ」と夢見ることで、これまで不可能だったことが実現し、会社がもうかるのです。

「夢を見る力」を養う上でおすすめしたいのが、アップルの共同創業者、スティーブ・ウォズニアックが書いた、『アップルを創った怪物』です。アップルの創業者というと、スティーブ・ジョブズが有名ですが、コンピューターを作ったのはじつはこのウォズニアックなのです。ロッキード社でミサイルを作っていた父親との会話、ユーモアあふれる母親から教わったことが、彼の「夢を見る力」につながりました。

みんなの幸せにつながる「構想力」も備えたい


『世界史を創ったビジネスモデル』
著者:野口悠紀雄
出版社:新潮社
価格:1700円(税別)

そして、夢を描いたら、それがみんなの幸せにつながるか考えること。これを「構想力(こうそうりょく)」と言いますが、この構想力が学べるのが『世界史を創ったビジネスモデル』です。

史上最も続いた大帝国ローマのビジネスモデルを作った、カエサルのすごさ、15世紀の大航海時代に躍進した、海洋国家の手腕がわかる内容です。読めば歴史上の偉人たちが作り上げた「ビジネスモデル」のすごさにしびれ、テンションが上がるでしょう。