おしごとはくぶつかん

おしごと文庫«第7回»

おしごと文庫 第7回

しごとについての質問

どうすれば出世できるの? 出世すると幸せになれるの?

(12歳男子)

答えてくれる人
土井どい 英司えいじ さん
アマゾンの日本サイト立ち上げにも参画した本の目利き。書評家。出版コンサルティング会社・エリエス・ブック・コンサルティング社長。世界でシリーズ700万部を突破した『人生がときめく片づけの魔法』のプロデューサーでもある。
技術を支える、人を支えるという生き方もある

モノにあふれた時代に生まれたキミたちに、「会社で出世しろ」と言ってもピンとこないかもしれない。「出世すると幸せになれるの?」という疑問ももっともだと思う。では、こう考えてみたらどうだろう? 「人の役に立てることは、例外なくうれしい」

人の役に立つと、キミたちの心の中に「自分は誰かの役に立てる人間なんだ」という自信が芽生える。これが生きがいにつながるんだ。

だから、「人の上に立つ」と考えるんじゃなくて、「職場の仲間の役に立とう」と考えたらいいんじゃないかな。

世界のHONDAを作ったのは本田宗一郎さんだけど、じつはそれを影から支えたNo.2がいる。それが藤沢武夫さんだ。彼がいなかったらホンダは成功しなかった。だって本田さんは技術屋で、経営のことはからっきしわからなかったんだから。

藤沢武夫さんは、著書『松明(たいまつ)は自分の手で』のなかで、こう言っています。「タテ糸がまっすぐ通っていて、初めてヨコ糸は自由自在に動くわけですね。一本の太い筋は通っていて、しかも状況に応じて自在に動ける、これが経営であると思うんですよ」

今の時代はやたらに「夢」を求めてくるけれど、夢なんかなくても、夢を持っている人を応援する生き方だってある。これだって素晴らしい生き方なんだ。

  • 『松明(たいまつ)は自分の手で』

    著者:
    藤沢武夫
    出版社:
    PHP研究所
    価格:
    950円(税別)
あなたは大将の器か、それとも知恵あるナンバー2か

では、自分がリーダーかサポート役か、どうやって見極めればいいだろう?

悩んだキミに、うってつけの本を紹介しよう。作家・童門冬二さんの書いた、『将の器(うつわ) 参謀の器(うつわ)』だ。

この本には、歴史上の名将、名参謀が登場し、それぞれのエピソードが紹介されています。名将として知られた徳川家康や武田信玄、名参謀として知られた豊臣秀吉、安藤直次のエピソードを読 めば、自分がどちらかわかるはずだ。

本書によると、家康は、こんなことを考えていたそうだ。

「人間は決して完全ではない。能力もパーフェクトではない。そこで、互いの欠陥を補わせるために、長所短所をよくみぬき、数人の人間を組み合わせてひとつの目的を達成させるのだ」

働くことの素晴らしさは、仕事を通じて自分の長所短所がわかること。そして、チームで働くことで短所を補い、長所に集中できることだ。

  • 『将の器(うつわ) 参謀の器(うつわ)』

    著者:
    童門冬二
    出版社:
    青春出版社
    価格:
    543円(税別)
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