おしごとはくぶつかん

現在しごと中 あの人は何をしているの?«第3回»

あの人は何をしているの?

(第3回)

せりにん

写真は東京都中央卸売市場・築地市場1月の初競はつせり。台に乗って手を上げているのは「せり人」たち。大勢の仲買業者たちを相手に、産地から送られてきたマグロを「いくらで買いますか?」と、りにかけているよ。過去にはマグロ1尾が1億5540万円なんて高い値段がついたこともあるんだ。

( 写真/朝日新聞社 )

威勢のいい掛け声が響き渡る早朝の競り

漁師が海で取ったマグロは、鮮度を保つため船で冷凍され、漁港へと運ばれます。そこから日本各地の市場へと出荷されると、卸売おろしうり業者が受け取り、卸売場に並べられます。

築地市場では、朝5時ごろから鐘を合図に競りがスタート。せり人が威勢よく呼びかけると、仲卸業者などの買い手が欲しい魚を買うため、指で値段を示し競い合います。するとせり人は一番高い値段を付けた人を見分け、買う人を決めていきます。魚は鮮度が命。数秒で次々と値段が決まっていきます。

この競りは、特定の人だけが品物を安く買うことのないよう、「公正さ」を保つために、みんなの見ている前で行われるんだよ。

最近では卸売業者と仲卸業者が1対1で行う「相対あいたい取引」も多くなり、マグロやエビなどの高級魚やひとつひとつ品質を見極める必要があるものに限って競りが行われるのだとか。

競りでマグロを買った仲卸業者は、市場のなかにある自分たちの店に運び、今度はそれを街の魚屋や寿司屋などに販売。その後私たちにおいしいマグロが届けられるんだ。

せり人にはどうしたらなれるのかな?

鮮魚せり人なら、まず水産卸売会社に就職して、2~3年ほどの経験を積んでから「せり人登録試験」に合格すればなることができます。試験に受かっても、競りをしっかり仕切ることができ、みんなが納得できる価格を見極められる一人前のせり人になるまで、10年程度の経験が必要と言われています。

協力/東京都中央卸売市場・築地市場
取材・文/阿部桃子
一覧へ戻る