
プールサイドには、たくさんのみぞがありますね。それと同じようなものが、道路や滑走路にもあるといいます。どういうことか第一カッター興業に聞いてみました。
- 道路にみぞをつける仕事
- インフラを整備する仕事
- 環境にやさしい仕事
水はけをよくして、すべらないようにする工夫だよ。
みぞは道路や空港の滑走路などにもあるんだ。
プールサイドのみぞは、水はけをよくしてすべりにくくするためにあります。おふろなど水を使う場所ではよく見られますが、じつは坂道の道路や空港の滑走路など、いろんな場所の舗装された路面にみぞはつくられています。


みぞはとても役に立つのじゃ!
すべる、すべらない、その違いは摩擦力!
物と物が接して運動する時に、運動をさまたげるように働く力を摩擦力といいます。

水はすべりやすいんだポン。

道路のみぞは事故を防ぐもの!
道路や滑走路などにあるみぞは、事故を防ぐためのものです。路面にみぞをつけることで、車や飛行機のタイヤとの摩擦力が上がり、操作性が安定します。水はけがよくなり、すべりにくく凍りにくくなるため、スリップ事故を防ぎます。みぞのつけかたには、縦型、横型、縦型と横型を組み合わせたものなどがあります。

▲坂道の路面につけられた縦型のみぞ
事故を防ぐみぞなんだね。

みぞのパターン
縦型

縦型溝(たてがたみぞ)はカーブや山間部の坂道、横風を受けやすい直線道路・陸橋などに最適
横型

横型溝(よこがたみぞ)は走行時に伝わる音と振動によって、居眠り運転の防止や減速をうながす
道路にカッターで切り込みを入れるグルービング!
舗装された路面にカッターでみぞを入れていく工事を「グルービング(工法)」といいます。グルービングマシンは小型のものから大型のものまであり、道路の幅などに合わせて使われます。グルービングはさまざまな場所の路面の安全性を高めることができ、路面の美しさの演出として使われることもあります。
▼道路に切り込みを入れていく小型のグルービングマシン


溝幅9mm×深さ6mm
×ピッチ60mm

※サイズは他にもいろいろあります。
▼大型のグルービングマシンは空港の滑走路などで活躍する

▲施工幅は90cm。工事の時に出る汚泥を吸い上げる機能もついている
かっこいいな!

グルービングの施工例

空港の滑走路
(※イメージ)
◀︎滑走路をすべりにくくして、飛行機が離着陸するときの安全性を高める

人通りの多い商店街
◀︎道路の歩きやすさに加えて、きれいに並んだタイルのような見た目も演出する

厩舎・牛舎などの
通路
◀︎厩舎(馬を飼う建物 ※読み方は「きゅうしゃ」)や牛舎は通路や床面を水洗いすることが多いため、動物がすべらないようにする
あまり目立たないけど、みんなの安全を守っています!
第一カッター興業株式会社
管理本部人事部人事課 岡本美緒さん
生活の中には、安全のためのさまざまな工夫が隠されています。プールサイドのみぞや、道路のみぞもその1つです。道路にみぞを入れる技術は1960年代からNASA(アメリカ航空宇宙局 ※読み方は「ナサ」)も研究していて、雨や雪が降ったとしても安全に走行できる工夫として全世界で活用されています。
グルービングの仕事はあまり目立ちませんが、事故を防ぐというとても大切な役割をになっています。事故が起きず、安全に車が走って飛行機が飛んでいる、そんな毎日が続くことがわたしたちの喜びです。
第一カッター興業は密かに安全を守っている会社です!
